戒壇巡り

戒壇巡りとは、ご本尊の仏様がいらっしゃるお堂の下の暗い所を巡り歩くものです。胎内巡りとも言われ、暗い回廊の中の仏様を収めている扉の錠前に触れることで、ご利益が得られると言われています。

あるサイトによると全国で54の戒壇巡りがあるそうですが、岐阜県にある関善光寺では回廊の形が卍になっており、この形は全国でここだけとのことです。

みなさんも一度は体験されたことがあると思いますが、私が今まで戒壇めぐりを体験した五つのお寺のうち、その三つをご紹介させていただきます。

奈良県にある信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)。小さい時にここで初めて戒壇めぐりを体験しました(本当に真っ暗でしたので、恐怖を和らげるために祖母や両親にずっと語りかけていたのを覚えています)。ここの回廊は、ほぼ正方形の右回りルート、途中坂などはなくほとんど平坦です。回廊の奥にある仏様が収められてある小さなお堂からわずかな光が漏れています。この光が戒壇巡り中での唯一の光です。

厳島神社(安芸の宮島)の近くにある大聖院(だいしょういん)。厳島神社と同様のパワースポットですばらしいお寺です。ここでは、回廊の壁に観音様がおられる箇所がいくつもあり、そこから小さな光があふれだしています。通路の形はほぼ長方形だったと記憶しています。まったくの暗闇というわけではありません。今まで、行った中では比較的明るさが保たれた所だと思います(ほどよい暗さ)。

それから滋賀県にある木乃本地蔵院。ここの戒壇巡りは、左に折れたり右に折れたりとルートがやや複雑です。そして、少しスロープのある箇所もあったと記憶しています。朝護孫子寺のようなシンプルな造りに慣れている人にとっては、やや不安を感じるかもしれません。ただそれだけに出口から出た際は、光ある世界に対しいつも以上に感謝できるような気がします。

あと、戒壇巡りを体験したお寺は、岐阜県の華厳寺(西国三十三か所巡礼三十三番札所)、香川県の善通寺(四国霊場七十五番札所)です。戒壇巡りといえども、どれ一つとして同じものはないのが面白いと思います。

信貴山長護孫子寺

<お寺データ> 信貴山朝護孫子寺
場所:奈良県生駒郡平群町大字信貴山2280−1
ご本尊:毘沙門天王像
特記事項:塔頭も多く、見どころも多い。桜の名所でもある。

<お寺データ> 大聖院(だいしょういん)
場所:広島県廿日市市宮島町210

<お寺データ> 木之本地蔵尊
場所:滋賀県長浜市木之本町木之本944番地
ご本尊:地蔵大菩薩
特記事項:北陸本線JR木ノ本駅から徒歩5分。観光名所でもある北国街道沿いにある。駅から近いので、ぜひお立ち寄りいただきたい。

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