大和の四水分神社

昨年末に、大阪(南河内)にある建水分(たてみくまり)神社をご紹介しました。

水分(みくまり)とは「山から流れ出る(二方向以上に)水が分かれていく所」(例:峠など)

本日は、奈良県にある四大水分神社吉野、宇陀、都祁(つげ)、葛城)をご紹介します。

一つ目は、吉野水分神社です。

吉野水分神社

吉野と言えば、昔から千本桜で有名ですが、このエリアは下から、下千本中千本上千本奥千本の四つのエリアに分かれています。

吉野水分神社は、この上千本エリアにあります。基本的なアクセス(注)は、ロープウェイ吉野山駅を下車し、徒歩約1時間30分の道のりとなります(桜や紅葉のシーズンは手前まで臨時バスが出ますが、停留所からは急な坂道を徒歩でかなり登らなければなりません)。ですので、なかなか参拝することが難しい神社でもあります。

(注)車では、桜・紅葉シーズン時は入れません。それ以外のシーズンは行けなくもないのですが、駐車スぺースが狭く、行くまでの道が厳しいので、運転に自信の無い方以外にはおすすめできません。

この神社は、水分(みくまり)の神をご祭神としていますが、別名「御子守(みこもり)」の神とも言われています。本居宣長の父、本居定利はこの神社に祈願し、宣長を授かったとされています。

木造玉依姫命坐像は国宝で、美しい社殿も国の重要文化財となっています。素晴らしいので一見の価値ありです。

社殿と桜

二つ目は、宇陀水分神社です。垂仁天皇の時代からある古社です。

ここの本殿は、鎌倉時代に建てられた本殿は国宝です。百聞は一見に如かず(写真がなくて申し訳ないです)で、本当に見事です。一間社隅木入春日造で並び立つ三棟のそれぞれに、ご祭神の速秋津比古神、天水分神、国水分神が祀られています。 


三つ目は、都祁(つげ)水分神社です。

都祁水分神社

上の二つの神社ほどは参拝者は多くないと思います。が、歴史的には由緒ある社で、自然豊かな所にひっそりと佇んでいる静かで趣のある神社です。

ご祭神は以下の三柱の神、速秋津彦神、天水分神、国水分神です。本殿の梁はあざやかな朱塗りで、国の重要文化財に指定されています。


四つ目は、葛城水分神社です。大和葛城には、葛城市から御所市にかけて、葛城一言主神社、高鴨神社、高天彦神社とすばらしい神社があります。これらの神社はかなりのパワースポットで、観光ガイドマップには必ず掲載されている神社でもあります。

葛城水分神本殿

この葛城水分神社は、御所市の観光地図には掲載されていないわけではありませんが、訪れる人は地元の人以外はかなり少ないように思われます。この神社は、御所市の旧309号線から少し入った所にありますが、お参りしようという気持ちでいかなければ、わからない所にあります。

しかし、マイナーながらも良い所です。訪れたらわかるのですが、水の神様が鎮座するという感じなのですね。丁度、お参りを終えた後、鳥居に一礼した後、曇っていた空が急に晴れてきました。

葛城水分神社の鳥居と参道

本日は、大和にある四つの水分神社をご紹介しました。

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