神社に行けば「これが本殿」と気づく人は多いと思います。なぜなら、本殿(や拝殿)というのは、それを特徴づける形をしているからです。
では、どこが特徴的なのでしょう。
それは、本殿の屋根の部分です(写真をごらんください)。両端のそれぞれには、二本の木のようなものがクロスされ斜め上方に向かって伸びています。これは千木(ちぎ)と呼ばれます。また、その両端の千木の間に、丸太のようなものば並べられています。これは鰹木(かつおぎ)と呼ばれます。
千木には、外削ぎと内削ぎの二つがあります。上方に延びている先の切り口が縦(地面と垂直)である場合は外削ぎ、その切り口が横(地面と平行)である場合は内削ぎとなります。
ご祭神が男神であるならば外削ぎ、女神であるならば内削ぎと言われたりしますが、あてはまらない場合もかなり多く、特に対応関係はありません。
また、鰹木の本数は、二本から十本ぐらいまででです。神社によってかなり違います。本数が奇数であれば男神をお祀りしており、本数が偶数であれば女神を祀っているとも言われたりしますが、これもあてはまらない場合も多く、特に対応関係はありません。
伊勢神宮は外宮・内宮、この二つが正宮ですが、何か違いはあるのでしょうか。
外宮は、千木が外削ぎで、鰹木の数は9本です。一方、内宮は、千木が内削ぎで、鰹木の数は10本です。完全に異なっています。
神社にお参りにいく時があれば、千木と鰹木を見ると面白いです。ご祭神との関係を考えてみるのも神社めぐりの一つの楽しみとなっています。
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