お葬式や法事の際に、必要な行いの一つが焼香です。
焼香は、宗派に寄って異なるのは、みなさんもご存じかと思います。
以下、日本仏教における七大宗派について記していきます。
天台宗
基本的に3回です。まず合掌をして礼拝を行います。右手の親指・人差し指・中指を使って香をとり、その右手に左手を添え額にまでもっていき、焼香をします。これを繰り返してから、再び合掌と礼拝を行います。
真言宗
3回です。まず一礼します。一回目は右手の三本の指(親指・人差し指・中指)で香をとり、少し前かがみになりながら、目の前の約10センチほどあたりにまで手を持ってきます。そして焼香をします。二回目と三回目は、お香をとったらそのまま横に手を移動して焼香をします。最後に、合掌をします。
浄土宗
特に回数のきまりはありません。一回の時は故人や仏様への想いを込めて。三回する時は仏・法・僧への帰依や三毒(むさぼり・いかり・おろかさ)を焼き払うという願いを込めます。
まず合掌して、浅く一礼します。右手の親指・人さし指・中指の三本でお香をつまみ、そのまま手を仰向(あおむ)その下方に左手の掌を添えます。そしてその手を額につくくらいまで持っていき、焼香をします。ふたたび合掌をし「南無阿弥陀仏」と十回唱えます。
浄土真宗
まず一礼し、三本の指で香をつまみ、そのまま香炉にくべます。本願寺派は1回、真宗大谷派は2回です。
曹洞宗
2回です。ただし、一回目は額に手を持っていき、二回目はそのままで香炉にくべます。
臨済宗
1回です。額に手を持っていき、そのままで香炉にくべます。
日蓮宗
3回です。仏・法・僧の三宝に帰依することを意味しています。まず合掌し一礼します。左手には数珠を持ち、香を右手の親指・人差し指でひとつまみします。火種にくべます。それを3回行います。再び合掌一礼します。
各宗派のしきたりを覚えておくのは良いことです。しかし、他宗派のお葬式に参列する際には(司会者などから指示されない限り)その宗派のやり方に合わせる必要はありません。自分の宗派の作法でかまわないのです。
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