昨年から、石上神宮(奈良県天理市)の例大祭に度々参列させていただくようになりました。
みなさんもご存じの通り、祭り(祭礼)には一定の進行順序があります。石上神宮の場合も一般的な進行順序に基づいていますが(少し異なるところもあり)、以下、その進行順序について記していきたいと思います。
1.修祓(しゅばつ)
神様をお招きする前には、心身の罪穢(つみけがれ)を祓う必要があります。そのためのお祓いのことを「修祓(しゅばつ)」といいます。宮司が祓詞(はらえことば)をよまれます。
2.けん殿の儀(けんでんのぎ)
神様にお越しいただくために、ご本殿の御扉を開きます。この時、宮司が「お~~~っ」と(低い声に始まり、そして高い声に移行した後、再び低い声に戻る)発声をされます。このことを警蹕(けいひつ)と呼びます。祭りに参列している者に対して、神様への畏れを促すためです。
3.献饌の儀(けんせんのぎ)
神様へのお供え物が、次々と運ばれお供えされます。塩、米、水、海の幸、山の幸、畑の幸などですが、石上神宮の場合、干し鮑、多くの種類の野菜などもあり、お供え物の量が多く感じられます。
4.祝詞奏上(のりとそうじょう)
宮司が祝詞を奏上します。
5.舞楽奉納(ぶがくほうのう)
神様に舞楽を奉納します。いつもと異なる場合もありますが、演目はだいたい決まっているようです。神楽が一般的かと思いますが、石上神宮の場合、舞楽のようです。
6.玉串礼拝(たまぐしれいはい)
宮司をはじめ、神職の方や参列者の代表が玉串を奉天します。崇敬会大祭の場合、奉天された方はごくわずかでしたが、秋季大祭では数多くの方が奉天されました。
7.撤饌の儀(てっせんのぎ)
神様へのお供え物をお下げします。ここでは数多くのお供え物がありますので、献饌の儀のように、やや時間がかかります。
8.すい殿の儀(すいでんのぎ)
ご本殿の御扉を閉めます。
9.宮司からの挨拶
「宮司から、一言あいさつさせていただきます」という言葉に始まりますが、実際は一言では終わらずかなり長いです。
10.退出
宮司、神職、来賓の方が退出してから、一般参列者が退出します。
直来(なおらい)は、退出のあととなります。今年は、コロナ明けということで、参集殿でいただくことも可能になりました(昨年までは、持ち帰りでした)。
石上神宮の場合、一連の祭りの時間は1時間10分ぐらいです。
本日は、石上神宮の例祭の進行順序について、記させていただきました。
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