100歳でフルマラソンを走った人のお話し 

筆者所有の図書を撮影

インド生まれでシク教徒のファウジャ・シンという人のお話しです。

彼は生まれつき足が悪く、親も一生歩くことができないだろうと思っていました。

お母さんは毎日、彼にこのように言ったそうです。「あなたのことは、あなたがよく知っている。あなたにできることもね。今日は自分の力を出しきれるかしら?」

毎日毎日、家の前で歩く練習を続けた彼は、5歳の時に歩けるようになりました。

しかし、彼は体もが弱かったのでさすがに畑仕事は無理だろうと思われていたのですが、やがて大きくなり、毎日毎日働きました。そして、1キロ半の距離を歩けるようになっていたのです。ファウジャが15歳の時でした。

大人になり、結婚もし子供も儲(もう)けました。

あっという間に時は流れ、子供たちも大人になり、イギリスに移りました。

だんだんと歳を取るファウジャ。寂しくなり気も滅入るようになったのですが、家族と暮らすためにイギリスへ移住することを決意。英語はまったく話せません。周囲からもそれは無理と止められました。それでも、彼は決意したことを実行しました。初めて乗る飛行機でイギリスへ。ファウジャが81歳の時でした。

新しい暮らしはどうだったのでしょうか。

子供や孫は仕事や学校で忙しく、ファウジャとあまり触れ合うことはありませんでした。ファウジャから笑顔が消えていきました。

そんなある日、テレビで初めてマラソンを目にします。そこで「自分もやってみよう!」と思い立ちます。外へ出て一歩、二歩、三歩と。その爽快感に彼は魅了されます。彼に笑顔が戻りました。

その後、マラソンコーチのハーマンダーと出会い、毎日練習をこなしていきます。そして、89歳でロンドン・マラソンを完走したのです。

93歳の時に出場したニューヨークシティ・マラソンでは、両足のマメがつぶれ、完走はしたもののの思わしくない記録にとどまり、無念さを味わいます。

しかし、その後、あきらめずに練習をし続け、100歳でマラソン(トロント・ウォーターフロント・マラソン)を走り抜きました。そして、世界最年長者のフルマラソン完走者となったのです。

この偉業には、小さい頃の「今日は、自分の力を出し切れるか」というお母さんの語りかけが、いつもあったと言います。自分の力を信じて行動を習慣化することが、夢を叶える秘訣とも言えるでしょう。

以前、「人生は挑戦」というタイトルでお話しをしたことがありましたが、このことの意味を再認識させられるようなお話しでもありました。最後に彼の生き方を記しておきたいと思います。

最後に彼の生き方をご紹介したいと思います。
・誰に対しても分け隔てしないこと
・他の人のために尽くすこと
・よく働くこと
・正直に生きること

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