当麻寺(たいまでら) ~多くの国宝が揃う花のお寺~

若い時に比較的よく訪れたお寺があります。それが奈良県葛城市にある当麻寺です。その時はお寺のことはよくわかりませんでしたが、車で行ける距離にあるということや、何よりも雰囲気が良い、何となく落ちつくというのが何度も訪れた理由であったと思います。

この当麻寺、ご存知の方も多いと思いますが、実はすごいお寺です。創建されたのは7世紀の初め、日本で最も古いお寺の一つで、山門をくぐってすぐ目に入ってくる梵鐘は7世紀後半のもの、最古の梵鐘と言われています。

そして、境内の南側に目を向けますと二つの塔(東塔・西塔)が見えますが、古代の塔が両塔そのまま残っているのはこのお寺だけなのです。西塔のあたりに西南院と呼ばれる塔頭(たっちゅう)があります(関西花のお寺21番札所)。秋になると樹齢300年の3本の紅葉(もみじ)がそれぞれ赤・橙・黄の鮮やかな色を奏で、そして周囲の緑色との見事なコントラストを描き出します。それは本当に美しいだけでなく、癒やされるような景色となります(西南院では抹茶をいただきながら、その眺めを満喫できます)。

西塔と三色の紅葉

奥ノ院にある庭園は結構広いのですが、5月にはボタンが咲き乱れ豪華絢爛そのもの、甘い香りが漂います。また、當麻曼荼羅などの国宝や国宝級の仏像がたくさん収められてあるお寺でもあります(本堂・金堂・講堂)。別の塔頭の一つである中之坊では「導き観音」のお姿も見ることができます。

近隣の方は、一度は訪れたことのあるお寺かと思いますが、梵鐘や両塔以外にも、思いのほか見るべきもの多くあるお寺です。もう一度、訪れてみるのはいかがでしょうか。新たなる発見があるかもしれません。

塔頭(たっちゅう):ある寺院の敷地内にある小さなお寺(子院)のこと。元来は禅宗寺院で使われる言葉である。例えば、京都の大徳寺には46の塔頭がある。


<お寺データ> 当麻寺 曼荼羅堂(外陣は無料 内陣は有料(拝観料は500円))
・場所:奈良県葛城市当麻1263 近鉄南大阪線 当麻寺駅より西へ700m
・ご本尊:當麻曼荼羅(国宝)
・特記事項:當麻曼荼羅(国宝)が見れる(内陣の有料エリア内)
      拝観料の500円で、曼荼羅堂内陣・金堂・講堂が見ることができる。

<お寺データ> 当麻寺 西南院(拝観料は300円)
・場所:奈良県葛城市当麻1263 近鉄南大阪線 当麻寺駅より西へ700m
・ご本尊:十一面観音菩薩 (三観音の一つ)
・特記事項:秋には3種の紅葉が見られる。抹茶付き拝観料は700円)

<お寺データ> 当麻寺 中之坊(拝観料は500円)
・場所:奈良県葛城市当麻1263 近鉄南大阪線 当麻寺駅より西へ700m
・ご本尊:導き観音(十一面観音菩薩)

<お寺データ> 当麻寺 奥院(拝観料は500円)
・場所:奈良県葛城市当麻1263 近鉄南大阪線 当麻寺駅より西へ700m
・特記事項:奥に広がった庭園が良い。特に、ボタンの季節は圧巻。

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