正法寺 ~岐阜大仏 正真正銘の三番目の大仏様~

全国には、「三番目の大仏」と呼ばれる大仏様は多くいらっしゃいます。以前、このブログでも、能福寺(神戸市兵庫区)、石切大仏(大阪府東大阪市)など、ご紹介しました。

今日、ご紹介するのは正法寺(岐阜市)の岐阜大仏です。正法寺(しょうぼうじ)は、織田信長や斎藤道三で有名な岐阜城がそびえたつ金華山の麓にあります。

岐阜大仏

この大仏様が完成したのは、1832年(天保3年)で38年の歳月をかけて作られました。制作年代としては、東大寺廬舎大仏(奈良時代)、鎌倉の阿弥陀大仏(鎌倉時代)に続いて三番目の古さです。

この仏様は高さ13.63mもあり、明治時代よりも前に建てられた大仏様の中では、東大寺廬舎大仏に続いて二番目の大きさとなります(鎌倉大仏は台座の部分も含めて13.35m)。

また、制作方法が乾漆造りで、江戸時代としては非常に珍しいものです。骨格は木材と粘土(塑像でもある)で、その上に一切経を貼り付けた後、漆がかけられ金箔で仕上げられています。

乾漆仏としては日本一の大きさです。また、この大仏様は釈迦如来ですので、明治時代よりも以前にできたという範囲においては、日本で一番大きい釈迦如来仏といえるでしょう。そういう意味では、正真正銘の三番目の大仏様と言えるかもしれません。

今、釈迦如来と記しました。左手は与願印でしたが、右手の印相は一見すると阿弥陀定印(中品)のように見えます。お寺の方にお聞きすると右手は説法印の一種らしいとのこと。説法印は、親指と人差し指と思っていましたので、親指と中指で説法印とされているこの仏様は、そういう意味でもかなり珍しいと言えるのではないか、と思います。

このお寺は、黄檗宗で、総本山の萬福寺(京都府宇治市)の末寺になります。現在、お堂は修復中でしたが、中身はしっかりと拝観することができます。

正法寺

岐阜観光によられた際には、訪れられてはいかがでしょうか。

お寺
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