なにわの清水寺 ~大阪市内にもある<きよみずでら>~

清水寺といえば、やはり京都。ここは日本だけではなく、もう世界の観光スポットとなっています。

思い切って何かをする時に使われる表現「清水寺の舞台から飛び降りる」の舞台を映し出した写真はあまりにも有名で、日本人なら知らない人はいないのではないか、と思われる風景です。

この舞台と共に有名なのが「音羽の滝」。3本に分かれた水流が特徴的で、願いを叶えてくれる滝としても有名なため、観光客の行列ができることもよくあります。

正面から見て右の水流は「延命長寿」、真ん中の水流は「恋愛成就」、左の水流は「学業成就」とされ、3本の中から1本を選びんでその水を一口飲むと願いが叶うとか。水は飲みすぎても良くないとのことです。

さて、この京都の清水寺のコピーともいえるお寺が大阪市内にあるのです。これが、上町台地の清水寺です。京都の清水寺のような懸崖造りに支えられた舞台こそないものの、大阪市内のビル群を遠くまで見渡せる「清水の舞台」や、音羽の滝を模して造られた「玉出の滝」があります。

玉出の滝
大阪 清水寺「玉出の滝」

このお寺が創建された時期はよくわからないが、1640年に延海が京都の清水寺に似せてこのお寺を再建し復興させました(延海は中興の祖と呼ばれる)。境内は、1615年の大坂夏の陣で荒れ果てたらしくそこを整備する目的もあったとのことです。

当たり前の話ですが、江戸時代には今のような高いビルなどはありません。つまり、四天王寺がそうであったように、ここもすぐ近くに海が迫り、本当に見はらしが良かったと言われています。当時は「新清水寺」ともよばれ、大坂観光の名所の一つとなっていました。

私がここのお寺に関心を寄せる大きな理由は「風天尊(ふうてんそん)」さんををお祀りしていることです。「風天尊」は風の神様であり、いわば建仁寺や三十三間堂の風神と同じ神様と言われています。古くから船乗りや漁師から信仰されています。

また、風邪除けの神様としても知られ、毎年2月1日、2日に風天尊祭が行われます。普段は秘仏ですが、この時に御開帳されます。

いつか、この日に訪れたいと思っています。

お寺
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