岐阜県や愛知県の人以外で、このお寺のことを知っている方は(お寺好きでも)ほとんどおられないのではないか、と思います。私もまったく知りませんでした。
嵯峨天皇の勅命によって空海が開いたと言われています。高野山真言宗に属し、その別格本山となっています。さしずめ、東海地方の門戸厄神(東光寺;兵庫県西宮市)といったところではないでしょうか。
文化財も多く所持しており、美濃の正倉院と呼ばれています。
私が訪れた時は、平日でしたので参拝客は誰もいませんでしたが、大きなお寺ですので、年末年始、行事などでは多くの人で賑わっているのではないかと思われます。
このお寺が他のお寺と比べて特徴的なのは、境内が二重であることです。内側の境内は、小さな門と塀に囲まれた区域で、このエリアの中に本堂、社務所、不動明王像などがあります。
ここだけなら、狭苦しくはありませんが、どこにでもあるお寺の境内の広さです。
しかし、境内はこの区域にとどまりません。この小さな門の外に、大きな境内が広がっているのです。公園があり、その周りを公道のように見える道路が取り囲み、住宅が広がっています。つまり、住宅との区切りがはっきりとしない開かれた空間も境内なのです(ご住職に確認しました)。
そして、公園の西側に立派な山門があり、そこをくぐると美しい庭園に入っていきます。弁天池を渡ると、三重塔まで見えてきます。
また、何よりも驚かされたのは、圓鏡寺公園内にある聖徳太子像です。はじめ、後ろから見たのですが、イエス=キリスト像ではないかと思いました(聖徳太子とイエス=キリスト同一説の話に関しては、また別の機会を設けるとしまして)。
圓鏡は、まさしく丸い鏡を意味しますが、元々この土地には神道の影響もあったのではないでしょうか。嵯峨天皇が開山を勅命していますので、なんらかの形で神道と関係しているのではないかと思われます。
素晴らしいお寺は、いくつもあるものですね。
大垣市や長良川観光に訪れらる方は、ぜひお参りされることをお薦めいたします。
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