私事で恐縮ですが、信貴山朝護孫子寺は、私にとって一番馴染み深いお寺と言えるかもしれません。と言いますのも、物心つく前から母に連れられて何度も訪れていたこともあり、若年の頃より今に至るまで、桜や紅葉の季節などに限らず、ふと思いついた時に気軽に足を運べるお寺であるからです。
実は、このお寺にはいろいろな塔頭(開山堂・剣がい護法堂・千手院・多宝塔・空鉢護法堂など)がありますが、若い頃にはそのことを知りませんでした。そのすべてを訪れたのは40代の頃で、各塔頭でいろいろな仏様や僧侶などを祀っていることに感動を覚えたものでした。
しかし、それでもまだお参りをしていない場所がありました。それが奥の院です。毘沙門天が最初に出現された場所と言われている聖なる地なのです。
奥の院は、本堂エリアから少し離れた場所にありますので、徒歩(約30分)か車(約7分)で行かなければなりません。
車で行く場合、少し注意が必要です。そこに至るまでの道幅が狭いので、途中の対向が難しい所があります。そこさえ無事通過できれば、問題ありません。目的地につけば、駐車できるスペースもあります。
初めてのお参りでした。
山門をくぐりますと、境内は奥の方に続いていくのですが、決して広くはありません。
本堂には、秘仏の「汗かき毘沙門天」が祀られています。
広いとは言えない境内には、いろいろは仏様が祀られています。
奥の方には、毘沙門天・吉祥天・善にし童子の三尊像があります。鉄板のような厨子に覆われています。このような材質と形状に覆われている毘沙門三尊像は、ここだけではないでしょうか。
ここは、奈良県平群町に存していますが、平群町といえば小菊の生産地としても知られている所、住職のお母さまらしき方が、小菊をお供えされている様子がうかがえました。
やはり、真言密教の修行地のような雰囲気がうかがえた場所でした。自宅からは、比較的近い場所にあるのですが、本当に神社・仏閣は奥が深いとつくづく感じさせられました。
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