今日は祝日、今上天皇(きんじょうてんのう)徳仁様(なるひとさま)の誕生日です。
徳仁様は水運史の研究者としても知られおり、その関係で皇太子時代には湖北(琵琶湖の北部)へよくお越しになったと聞きます。
お忍びでいらっしゃった所もあるようですが、今日ご紹介する西野水道は十数年前に徳仁様が訪れられた所として比較的有名なところです。
(すみません、肝心のトンネルの写真がありません)
西野水道は滋賀県長浜市高月町にあります。このあたりは観音菩薩の里(すばらしい観音像がよく集まっている所)としてよく知られています。
高月町の西野地区にあるこの水道は、江戸時代後期に治水のため住民たちが手で堀ったトンネルなのです。
今でこそ琵琶湖の水位は(大雨がふっても)一定に保たれていますが、明治時代に南郷洗堰(あらいぜき)が完成するまで、琵琶湖周辺の各地域は頻繁に起こる大洪水とそれによる大飢饉に悩まされ続けていました。
西野地区は、特に壊滅的打撃を受け続けた地域。
そこで、西野の充満寺の住職である恵荘上人の呼びかけによって、住民が立ち上がり5年余りの歳月をかけて固い固い岩盤を手作業で堀り貫いたのです。長さは220mでしたが、それだけこの岩盤がいかに固かったかのがおわかりになるかと思います。
実はこのトンネル、何と管理事務所に申請すれば誰でも通ることができます。トンネル内は真っ暗なため懐中電灯や長靴、ヘルメットの着用が必要ですが、これらは事務所で無料で借りることができますので、ちょっとした探検を楽しむことができます(ちなみに、私はまだ通っていません)。
このトンネルを抜けると、湖面がひろがる素晴らしい風景に出会えるらしいです。
確か今上天皇も通られたか、と記憶しています。ひょっとして、真っ暗な世界から未知の素晴らしい景色をご覧になりたかったのかもしれませんね。
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