除夜の鐘の数の意味

本日は大晦日です。

除夜の鐘は、中国由来です。煩悩の数と呼ばれる108回のうち、107回を大晦日に、残りの一つを元日明けに鳴らすところもあります。ちなみに、韓国は108回ではなく33回だそうです。

108回が煩悩の数、というのはほとんどの方がご存知かと思いますが、その108の煩悩とは何を意味しているのでしょうか。諸説あるのですが、その一つをご紹介します。

まず、六根(眼、耳、鼻、舌、体、意)のそれぞれに、三つの感じ方(快感、不快、どうでもよいという感覚)の問題があり、その18(=6×3)の煩悩に対する二つのこだわり、つまり浄(きれいこと)と染(きたないこと)が組み合わさって36の煩悩となります。

この36の煩悩が、過去世、現世、来世の三つで生じるので、全部で108と言うわけです。

この考え方は、少し怖い気もします。

煩悩と言えば、貪・瞋・痴(とん・じん・ち)の三悪徳のような感情面での問題を指すのではと、思いがちなのですが、上記の考え方ですと感覚レベルにおける問題となってきます。

わかりやすく言うと、見たり聞いたりしても、何も感じず何も思わずということですから、普通の人間はいつもの日常を過ごしているだけで、煩悩そのものを生きているということになります。

「煩悩をなくす」ということは、不可能なのかもしれません。南無阿弥陀仏。

仏教
norichanをフォローする
のりちゃんの神社・お寺ブログ

コメント