日本の三大茶人の一人として知られる小堀遠州は、築城、作庭、書画などの分野においても自らの才能をいかんなく発揮した人物でした。
徳川政権の下では長浜小室藩の初代城主となりましたが、遠州亡き後、2代目城主の宗慶(そうけい)が、京都の大徳寺から僧円恵(えんけい)を招き、開いたのが近江孤篷庵(こほうあん)です。
近江孤篷庵という名の由来は、大徳寺の塔頭の一つである孤篷庵に因むものです。
このお寺は小堀家の菩提寺でしたが、江戸時代後期に小堀家が改易となり衰退、明治維新後は住職がいないまま、そして荒廃していきました。
時代は昭和となり、1965年に小堀定泰(こぼりじょうたい)がこのお寺を再興しました。その時同時に補修された庭は、まさしく遠州流(遠州好み)であり、県の名勝に指定されています。
近江八景を模したと言われ、自然の地形を上手に活かしているのが特徴的です。実に趣(おもむき)のある庭です。
お寺の内部の襖絵(松竹梅)をご紹介します。
2022年5月24日~6月12日まで、今日と大徳寺の塔頭である孤篷庵が特別公開されます。普段は、非公開なので、貴重な機会かと思います。
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